2009年06月23日

1-2教室:ライブレビュー

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1時間目 算数 (先生:市野廣介from Yellow Peril)
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田中君と鈴木君と山田君の歩く速さを基に、各々の歩いた距離を求めるという、整数比を用いた極々ありふれた算数の問題を皆で解く、というシチュエーションにおいて、どこからともなく音階を意識した旋律が流れてくる、というシュールな授業。実は道を表している線がギターの弦になっていて、歩いた距離を求めていくことによって平均律に基づく音階が出来上がっていく、という仕掛けだったのだけれども、単純に問題の文章が難解で、計算も意外と難易度が高めだったということもあり、普通に皆真剣に問題を解いているという空気が蔓延。先生の回答が間違っているのでは?との疑惑も浮上し、授業は支離滅裂に幕を閉じたのでした。

2時間目 社会 (先生:原田京子、關伊佐央)
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“にせんねんもんだい””曽我部恵一”という二組の体育館出演アーティストを題材に、彼らのバックボーンをあくまで”地理の授業的”に、原産国、原材料といった言葉を用いて行ったポップミュージックの歴史の授業。簡単に概要を書くと、
にせんねんもんだい→ノイズ/インストロック→Sonic Youth→Post Punk
曽我部恵一→渋谷系→はっぴいえんど→Buffalo Springfield→Neil Young
という流れ。

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14:20 若松さやこ (ライブ)
若松さやこ
スッとした華奢な体からはなかなか想像できない、太く力強い声で若松さやこは、ジャズのスタンダードナンバー「Blackcoffee」を唄い始めた。それにしても彼女の声は、本当に多彩な表情を覗かせる。特にサビに向かって曲の音域が「クッ」と上がると、その太い声は一転してものすごくセクシーな印象を醸し出すのだ。それにギターとボーカルのシンプルな構成だけど、ボサやスウィングを取り入れた緩急のある曲のアレンジで、見る人を飽きさせない工夫も素敵だ。この日は、若松さやこ名義だったが、普段はギターを弾いていた「おおたのぞむ氏(Noz)」と一緒にkocooto(コクート)というユニットで活動中とのこと。それだけに息もぴったりで、ナチュラルな気持ちで楽しめる音楽の時間を提供してくれた。(池田悟)


14:50国語 (授業)
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“歌詞”に焦点を当てた盤取りゲーム“百盤一首”。メンバーが独自でアレンジした演奏を聴いて、お客さんが曲を当てるというこの遊び、思いのほか盛り上がりました。關伊佐央が選曲しアレンジした、PJ Harveyや加藤登紀子は、参加したお客さんには全く分からず、非常に残念無念でしたとの事。その他にカバーしたアーティストは、Radiohead、Beck、The Smiths、PJ Harvey、ユニコーン、加藤登紀子、坂本九。Yellow Perilがカバーしたスピッツ「空も飛べるはず(ラジオ体操風)」は、メンバー内で大ウケだったが、お客さんにはあまりウケなかった。

4時間目 音楽 (先生:若松さやこ)
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この時間だけは大真面目。ヴォイストレーニングの先生でもある若松さやこが、“60分で変わる発声”をテーマに本格的に授業を行う。この時間が“生徒”の入りのピークで、用意していた50枚の授業用プリントが底をつき、すぐに追加で刷りに行くという非常事態。HARCOさんも参加していたらしい。およそ50〜60人が揃って発声をするその光景は、この日一番のハイライトでした。

ナスくん授業参観中
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壁に貼り出される習字
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5時間目 理科 (先生:高橋弘毅from Yellow Peril)
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Black Boxが自信を持ってお勧めするドライアイス演奏”を、
お客さんに楽しんでもらおうという実験形式の授業。お客さんを4つの班に分けて、実際にドライアイスで音を出してもらいながら、
各自掲げたテーマに沿って最終的に演奏→皆で判定という流れでした。各班のテーマ、演奏内容は・・・
1班:あったか鍋パーティ…鍋にドライアイスを皆で擦りつける、鍋蓋の開け閉めでEQを再現。
2班:森林宇宙…ドライアイス上に空き缶を転がし、コーラスエフェクトを用いて美しいハーモニーを構築。
3班:赤髭…スネアドラムのスナッピーとドライアイスとの接触
4班:昔のアニメのコンピューターの音…ディレイ/サンプラーで繊細な音を繋ぎ合わせビートを構築。
結果、4班の優勝(多分、特に理由は無い)。

19:00 關伊佐央 (ライブ)
關伊佐央
直前の時間枠が「理科(授業)」だったため、実験材料を片付け教室の椅子を並べ終わり、關伊佐央のライブが始まった。關伊佐央はこの日の1-2教室のイベントを企画した“BLACK BOX”というグループのリーダー的存在なのだが、この教室の和気藹々としたフレンドリーなカラーとは異なり、危機感のある冷たい感触の音を奏でた。残念だったのが、歌がほかの音に埋没してほとんど聞き取れなかった事。それと、演奏者のうちの一人がお客さんの真後ろを向いてライブをしていたのは何故だったのか?(小田部明子)

19:30 ヒナミケイスケ!(ライブ)
ヒナミケイスケ
都内のライブハウスで活動する彼は、エレキギター1本の弾き語りで、美しく力強い歌声を聞かせてくれました。曲はしっとり、ゆっくりと進むバラード。外は静かに雨が降っていたし、廃校フェスも終わりに近づいて少し疲れた体に、ぴったりとくる歌々でした。また、教室のイスに座って円になったお客さんの中から、楽器やおもちゃによるパーカッションがトントンたんたんと、4種類くらい入り混じって聞こえてきたりもし、ほっと和やかな気持ちになるライブでした。(中井論香)

20:00 Yellow Peril (ライブ)
Yellow Peril
同じく続いて教室でのライブ。ギターにトイピアノ、タンバリン、他様々なおもちゃやアルミ缶や鍋などの日用品。歌い手の周りにはたくさんの「楽器」が賑やかに配置されていました。空気を飲み込むみたいな独特な歌声、そしてクセのある変拍子のリズムや構成が、ピエロのような楽しげな雰囲気を呼んでいました。ぽつり、ぽつりと少しずついろんな音が混じって、ギターもスタッカートで高いところと低いところを行ったり来たり。日常とはかけ離れた不思議なイベント「廃校フェス」のしめくくりに、同じく不思議なYellow Perilのライブが、同調してもっともっと不思議な気分。(中井論香)
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1-3教室:ライブレビュー

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釣り堀
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折り紙
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フニャネズミ
フニャネズミ(豊田)
1組から3組に移動して、フニャネズミ。普段はフニャネズミとしては活動していないそうで、フニャコツ・チンさん(名前かなりぐっとくる)さんと西宮灰鼠さんの特別アコースティックバンドらしい。う〜ん、そんなバンド見れちゃうなんてラッキー?!この3組の教室には沖縄のビールがあったので頼んでみるとちょっとぬるいので、冷たい発泡酒に変えてもらう、廃校フェスはスタッフも親切だなぁと噛みしめていると、何やらバックパッカーのような電車男風の3人組登場。初めて見るフニャネズミの風貌にまず一笑。バンダナではなくVANダナを頭に巻き、まず「ニューヨークからやって来たL.A.スタイルヒップホップです」というMCでとにかくお客さん大爆笑。爆笑MCに反して楽曲は激しいロック風から爽やかフォークまでかなり楽しめる。わざとなのかっと思うほどめちゃくちゃな演奏で、是非今度フニャコツさんのバンドの見に行きたいなと余韻に浸りながら体育館に移動。(鈴木知美)

レクリエーションゲーム1 :フルーツバスケット
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歌の教室:shibata emico
shibata emico(古谷)

みんなで「ポニョ」を歌う
みんなで「ポニョ」を歌う(豊田)

S-1A教室から、ちんどん屋がやってきた。
ちんどん屋(古谷)

S-1A教室とのコラボゲーム
コラボゲーム(古谷)

Pマンショー
Pマン(豊田)

絵の教室
絵の教室(豊田)

いなかやろう
いなかやろう(豊田)

いなかやろう(古谷)
結成から約10年、2009年5月22日にセカンドアルバム『すばらしい日々』を発売するいなかやろう。彼らのポップさを存分に感じられるライブパフォーマンスでした。ギター、パーカス、ベース、そしてバイオリンに、備え付けのピアノという編成。教室の明るい電気が、彼らのとびきりの明るさによく似合っていて、これほど教室が似合うバンドって他にいないなあと思いながら、ニコニコと体を揺らしていました。周囲もみんな、ニッコリしていて。音楽が身近に感じられるというのは素晴らしいこと。彼らの飛び跳ねたくなる可愛らしい音楽は、ごくごく近くにあった感情を呼び起こす、懐かしくて素晴らしいものでした。教室だったから、更にそう感じたのかもしれません。小・中学校の音楽の授業で、彼らの音楽ができていたら、どんなに幸せだったろうな!(中井論香)

SHIBUYA FM「EVERYBODY KNOWS?」の公開収録
SHIBUYA FM「EVERYBODY KNOWS?」の公開収録(古谷)

スタッフ一同で記念写真
スタッフ一同で記念写真(古谷)

(写真 / 川口明日香、豊田元洋、古谷慎治)
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1-4教室:ライブレビュー

準備中
準備中(YOUSAY)

準備中(YOUSAY)

東京Aリス
東京Aリス(YOUSAY)

petite pisseuse
petite pisseuse(YOUSAY)

鈴木康文+山本達久
鈴木康文+山本達久(インプ)

鈴木康文(ターンテーブル/レコード)と山本達久(ドラム)の二人による即興の対話。それぞれターンテーブル、ドラムと異なる楽器を使用する二人だが、驚くべきは次々と音が散りばめられ、重なり、またそれが分断、解体されていく作業が二人によって繰り返されていくうちに、次第にターンテーブルとドラムという、身体性、時間性、他にも様々な点において真逆とも言える性質を持つ二つの楽器が、熱を帯びながら混じり混ざり、一つになっていく過程が見えたことだ。この異種混交的、かつ即興的な音の連なりと連鎖は、本来的、かつ現代的な意味において、「ヒップホップ」と呼べるのではないのだろうか。(藤本類)

VJ:onnacodomo
onnacodomo(インプ)

大城真
大城真(インプ)

OPQ
OPQ(豊田)

OPQ(DSK1031)

学習机の上に山盛りに置かれているのは、複雑な配線を施した機材におもちゃの楽器、傍らには自転車の車輪を改造した「ホイールハープ」と、とにかく見た目にはすごいインパクトだ。そんな光景に呆気にとられている筆者を他所に、OPQのライブは始まった。OPQはループフレーズに合わせながら、洪水のように音を送り出す。そして、メンバーのスザキタカフミとアリタンボウが、それぞれ思い思いのままに音を加えていく。ただ、面白いのは二人が音を出せば出すほど、空間は一体化してくることだ。不意にスザキタカフミがギターを床に置き、足で乱雑にアームを踏んだりスクラッチを見せたが、それも決して大仰なパフォーマンスではなく、れっきとした彼らの音楽の構成要素の一つなのだろう。そうした意味では、彼らの本懐である「即興性」が遺憾なく発揮されていたライブだったと思う。(池田悟)

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OmeZombie+大竹康範(マヒルノ)+A(sajjanu) +Kevin
OmeZombie+大竹康範(マヒルノ)+A(sajjanu) +Kevin(YOUSAY)

OmeZombie+大竹康範(マヒルノ)+A(sajjanu) +Kevin(DSK1031)

2007年春頃、安藤暁彦と恵美伸子による即興デュオとしてスタートしたオムゾンビと、マヒルノやsajjanuにて活躍するギタリスト大竹康範などによるコラボレーション。ほの明るい教室にて、背景のサイケデリックでカラフルな映像を受けてのライブでした。ギター、シンセサイザー、そしてドラム、パーカス、サックス、ハーモニカその他による即興演奏は、まさにアヴァンギャルドと言うべきでしょう。何か未知の生物がうまれそうな。そう感じるのは、彼らが「音の性質を知ろう」としているかのような、黙々と真剣な、それでいて好奇にあふれた姿勢を見せていたからでしょう。高・中・低音が入り混じって、実験的ではあるけれども、テクニックもセンスもきらりと光るような演奏。徐々に空気が高揚していく様、近づいて楽器を交換する様含めて、グッと引き込まれるパフォーマンスでした。(中井論香)

VJ:OHPIA
OHPIA(DSK1031)

OHPIA(YOUSAY)

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shibata & asuna
shibata & asuna(DSK1031)

shibata & asuna(YOUSAY)

「ダラダラやります」とのなんとも力を抜いた宣言で始まったshibata&asunaの演奏。始めは、探り探り演奏しているようにも見受けられたが、パーカッションが鳴り始めると俄然演奏にもリズムが出てきた。クラッカーを鳴らしたり、ぜんまい仕掛けのおもちゃを動かしたりと、なんだかやっている本人たちが一番楽しそうだ。鳥の鳴き声、タンバリン、おもちゃの電子音に、時計のチクタク音、実に様々な音が入り乱れる空間には独特の浮遊感と不思議さが生まれる。そうした浮遊感が教室内に浸透し始めたころに、彼らは再びクラッカーを「パンッ!」と鳴らして観客を現実に引き戻した。その辺の幕の引き方もあっさりしてていい。(池田悟)

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畔(インプ)


畔(YOUSAY)

畔はオルガンや笛のゆったりとしたメロディに合わせて、うさぎやさまざまな生き物の影絵を展開するユニットだ。ただ、その影絵によるストーリーというのも、どこかペーソスに満ち溢れながら、どこか残酷な話だったりする。言うなれば薔薇のように、随所にとげを持たせた童話の世界、というところだろうか。そうしたスクリーンの中のノスタルジックな現実が観客に問いかけるものは様々で、時にその物語や音楽との調和の真の意図を探りたくもなってしまう。だが、本当のところはもっとシンプルな楽しみ方でいいのかもしれない。つまり畔の二人がつむぎ出す、音楽と影絵が渾然一体となった空間を純粋に楽しむ、ということだ。解釈の仕方はどうあれ、そこには僕らが小さな時に見た、紙芝居や絵本といった懐かしい光景が拡がっているんだから。(池田悟)

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JON(犬)
JON(犬)(インプ)

JON(犬)ケンジルビエン
JON(犬)とケンジルビエン(インプ)

舞台袖から着ぐるみをきたJON(犬)が姿をみせると、会場は思わず「わっ」と反応した。この時反応には、二通りのパターンが考えられる。(1)JON(犬)のファンが「お〜現われた!」と反応したケース。(2)その着ぐるみの姿に驚いたケース。筆者は後者だ。事前にJON(犬)のことを各種媒体で拝見していたが、実際見るとあの大きな狼犬の着ぐるみが与える視覚的なインパクトは相当なものだ。しかも演奏が始まり、着ぐるみの口から小さな子供のような独特な声が聞こえてくると、足踏みオルガンのどこか調子っぱずれの音と相まって、尚のこと奇異に写る。だけど不思議なことに、段々そのアンバランスさが心地よくなってくる。会場もそんなJON(犬)の不思議な魅力で、どんどん人が集まってきていた。今も「ジョンの牛」を始めとしたさまざまな楽曲は、今でも頭から離れようとしない。多分、病み付きになるていうのはこういうことを言うのでしょうね。(池田悟)

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大セッション大会
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この日、104号室では、本来Evil Moistureのライブが行われるはずだったものの急遽キャンセルに。その代わりに、大セッション大会と称して、熱い音のぶつかり合いが繰り広げられた。ギターを弾くマヒルノの大竹の「気持ちいいヤツで」との一言で始まったセッションは、ドラム&ギターが思い思いに、激しく自身の楽器を弾き始めてスタート。そこにケビンの比較的ゆったりしたオルガンベースが対照的に被さることで抜群の安定感が生まれる。急造メンバーによる「一度きりの音楽」は、良い意味での緊張感とそれぞれの音楽のバックグラウンドが味わえる面白いセッションだった。(池田悟)


marron
marron(DSK1031)

テクノ手芸部
テクノ手芸部(インプ)

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Hidenobu Ito
Hidenobu Ito(インプ)

キセルをチラ見し、Hidenobu Itoを見るため初1-4教室へ。ここも体育館同様禁止。持参のスリッパに履き替えて、始まるのを待つ。座りながら万華鏡のようなVJに見とれながらHidenobu Itoの出番を待っていたけど、ずっとDJだと思っていたその人がHidenobu Itoだったことに気付く。1組でのバンドを見る機会が多かったせいか、てっきりアコースティックかもしくはファンクやブルースっぽいソロかと勝手に思っていた、、。テクノとかは苦手なんだけど、ゆる〜いエレクトロニカに綺麗なVJのスクリーン効果もあって気分よくビールを2本も開けてしまいHidenobu Ito終了。もっと早く気付けばよかったと反省しつつ、おいしくビールが飲めたのでいいかと納得し、3杯目のビールを開ける。(鈴木知美)

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河村康輔
河村康輔(YOUSAY)

Motallica+yudayajazz
Motallica+yudayajazz(インプ)

この日、1―4教室は最後まで機材トラブルに見舞われた。これまで数々のアーティストもさまざまな機材の不具合に悩まされる場面がみられたが、トリを飾るMotallicaもその例外ではなかった。始めは、用意していたプロジェクターが作動しなかった。長引く準備に少しイライラしている様子も見受けられたので、演奏に影響しないかなとも心配したが、実際そんな心配は無用だった。気を取り直して始まったライブは、中野のパワフルなドラムに、機械制御で狭いステージ内を動き回るウーファーで大盛り上がり。自然と観客の頭も上下に動き出し、この日、オーディエンスが一番の反響をみせたのは間違いないだろう。途中、やはり配線トラブルで演奏が一時ストップしたが、その間をつなぐ様にドラムとキーボード、闖入した(?)パントマイマーがパフォーマンスを見せる。そういった演出も含め、もう単純にMotallicaの音楽は格好良かった。月並みな表現だけど、これに尽きる。(池田悟)


写真 / 豊田元洋、インプ、DSK1031、YOUSAY
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G-1教室:ライブレビュー

開演前
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hitori
hitori(川口)

VJ: eetee
eetee(川口)

イルリメ
イルリメ(川口)

イルリメ(川口)

ライブ動画


独自で揺らぎないポップセンスをひっさげて、2000年からインディーズのラップ・ヒップホップシーンを先導し続けているMC/トラックメーカー、イルリメ。そんな彼、サンプラーを抱えて高台に上り、照明を眩しそうに受けての登場。部屋いっぱいの人々が大きくどよめき、「本当にみんなイルリメ愛していますね!」と思わず誰かに伝えたくなる程の空気。「イルリメもいてもたってもいられない」を「前のほうホンマにええ顔」しながら会場一体となって大合唱。一番スリリングなものを求めて、1人のお客さんにサンプラーを渡し、即興的にも曲を披露するなど、エンターテインに全く事欠かないライブでした。愛は全く確かに空気を変える、故彼のライブは誰もかれもが虜になるのでしょう。(中井論香)

藤本ケイジョウ
藤本ケイジョウ(川口)

BREAKfAST
BREAKfAST(川口)

BREAKfAST(川口)

ライブ動画


ひたすらに東京のみに限らず日本のアンダーグラウンド音楽シーンを牽引してきた、というよりもその活動そのものがアンダーグラウンド音楽の豊穣ともいえるBREAKfAST。彼らの肉厚で鋭利なハードコア・グルーヴを、vo.森本氏の焼け付く咆哮とバンダナと身体が加速させ、会場であるG-1教室はまさに「るつぼ」と化す。そこでは、退屈なアーティスト幻想やら、バイトのシフトやら、音楽好きのウンチクやら、なんやよう分からん面倒くさいものが次々と焼き払われ、BREAKfASTの音楽に火をつけられた人々がたまらず繰り出すモッシュ、踊り、叫び、そして満面の笑みが充満する。この空間こそがBREAKfASTのハードコアであり、まんまと乗せられてしまった人たちの酒臭い吐息、叫び、笑い声は、まぎれもなく素晴らしい歌なのである。(藤本類)

Cbtek!
Cbtek!(川口)

WSZ80 × eyama
WSZ 80 × eyama(川口)

WSZ 80 × eyama(川口)

ゆーきゃん×石橋英子×山本達久
ゆーきゃん×石橋英子×山本達久(川口)

ゆーきゃん×石橋英子×山本達久(川口)

ライブ動画


ゆーきゃんによるアコースティックギターと歌、石橋英子によるキーボード、山本達久によるドラムスという豪華なコラボレーションには、広い部屋がいっぱいに埋まるほどの多くのお客さんが注目。打ち合わせが直前とのことでしたが、それを全く感じさせない、カチッと統一感のある、且つ洗練された都会の音でした。甘くかすんだ声と、それを活かすコーラス、完成されたリズム、とそれぞれの持ち味がでて、存在感もセンスもダイレクトに伝わってきました。静かな展開で、みんな体を微かに揺らしているのだけれども、決してそれが単調ではないのは、うねうねと変化する人間味が感じられる故でしょうか。何にせよ、日本のアンダーグラウンド音楽を支える名演奏家のパフォーマンスは、静かに「 聴かせる」といった印象を与えていました。(中井論香)

藤本ケイジョウ
藤本ケイジョウ(豊田)

藤本ケイジョウ(川口)

サイプレス上野とロベルト吉野
サイプレス上野とロベルト吉野(豊田)

サイプレス上野とロベルト吉野(川口)

この日(も)、二人は闘っていた。ステージの上、言わずもがなの世界戦。2対多数の不利な勝負、でも二人はずっと勝ってきた。なぜって? いつも二人でいたからだ!廃校最高と韻を踏み、はにかんだ笑顔を見せるMCサイプレス上野と、上半身裸に鉢巻姿、超絶技巧のDJロベルト吉野はなにを隠そう超本気、なんの衒いもなく「みんな友達」と嘯き、世を憂い糾弾し笑い飛ばし、「HIP HOPミーツallグッド何か」を座右の銘に掲げる〈サ上とロ吉〉が、「allグッド何か」という独特の言い回しの中に、ただ彼らに煽られるがままに声を上げることくらいしかできない僕らを間違いなく入れてくれていて、さらに「決してHIPHOPを薄めないエンターテイメント」という姿勢も僕らを正面から見ていてくれて、だから、僕らだって一瞬だって目を離すわけにはいかないし、つまり、廃校フェスで一番、最高の盛り上がりを見せたことは当然だったってこと!(山崎雄太)


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Limited Express (has gone?)
Limited Express(has gone?)(川口)

Limited Express(has gone?)(豊田)

ライブ動画


京都府出身のスリーピースバンドLimited Express (has gone?)は、やっぱりライブでの存在感の出し方がとっても上手。後方のドラムスと前列2人のトライアングルで、ガッチリ結束されて迫力のある音で迫ってきます。あわあわと焦ってしまうくらいに、力強いデカイ音が圧倒的。彼女らのドシドシゴリゴリギギーな音に、何もしていないのに体がのけ反っていく感覚がありました。それぞれのベース・ギター・ドラムが叫んでいるようで、逆にボーカルの声が楽器としてあるようで、奇妙な交差にお客さんも振り回され、跳んではねてのパワフルなライブでした。(中井論香)

younGSounds
younGSounds(川口)

younGSounds(豊田)

younGSounds(豊田)

ライブ動画


衝動。咆哮。躍動。どれもこれもグルーヴィン。夜も更け、雨の降りしきる祝祭も大トリで遂に真打ち登younGSounds!younGSounds!先日脱退したイルリメも参加し、焼けつくスピードときらめくポップネスが絡み合いながら、ヤツらのライブがイカれた連中で溢れかえるG1教室をまるごと音楽宇宙までフルスイングでかっとばす。ロックでヒップで胸キュンでソウルフルで…まあそんなことどうでもいいじゃないか、今夜は踊り明かそう!夜は長い。祭りは終わらないのさ、younGSoundsが踊りまくっているから!音楽は終わらないさ、younGSoundsが歌いまくっているから!(藤本類)



写真 / 豊田元洋、川口明日香
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G-2教室:ライブレビュー

百景-Hyakkei-
百景(豊田)

百景(豊田)

ライブ動画


いわゆるインストポストロックに含まれるだろう百景だが、それにしても質感が違うように感じた。「音で景色を描く」というのは決して珍しい表現ではないけれど、彼らが描くのはいわゆるポストロックからイメージする幻想的な海だとか壮大な星空とかそういうのではなく、昔読んでもらった絵本の世界とか、帰り道でふと涙してしまった街灯とか、干したあとの布団のあたたかさとか、そういうすぐそばにある慈しむべき瞬間。ベース、ギター、シンプルなドラムセットで、音を合わせることを純粋に楽しむ姿は、まるでこの教室を音楽室であるかのように感じさせた。決して派手さはないけれど、演奏もMCも含めて会場をじんわりと温める、とてもきもちのいいライブだった。(柳川春香)

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miaou
アコースティック/エレキギター、ベース、シンセ、ドラム、鉄琴、サンプラーなどを用いて澄んだエレクトロニカを響かせるmiaou。ライブを初めて見て、まずその演奏力に驚かされた。凛とした表情で、一切の隙も、余剰もなく、ぴたりぴたりとはめ込むようなアンサンブルは、音源から想像する何倍も生々しくかつ圧倒的で、見ているだけで興奮する。クラシック音楽のように精巧につくられてはいるが、何かを表現するというよりは、音の世界に巻き込まれていく感覚。かといって聴き手に緊張感を与えすぎることもなく、美しい絹糸であまれた頑丈な繭の様に、身を任せてしまう。いつまででも見ていたくなる、確固たる世界を築き上げていた。感服。(柳川春香)


sugar plant
sugar plant(インプ)

sugar plant

ライブ動画


「座っても、寝ても!」というショウヤマチナツ(Vo.Ba)のビールを飲みながらのMCに象徴されるように、薄暗く天井の高い教室の中ではお客さんたちが思い思いに肩の力を抜いてsugar plantの音に身を任せていた。ギターの心地よいフレーズの繰り返しと、VJが後ろに映し出した水たまりにあふれる光の映像が裸足で波打ち際を歩くような清涼な気分を運んできて、なかには10分ほどある長い曲も。外はうっとおしい雨だったが、このときばかりは爽やかな風が吹いたのだった。(小田部明子)

cryv
cryv

cryv

ライブ動画


音と、映像、そしてそれらが総合して立ち上がる何か。森下進吾・真咲兄弟に、さらに複数の楽器の位相が重なり、それらが総合して出来上がる何か。映像に加えてツインギター&ツインシンセなど、さまざまな要素がそこには並列されているようにも思える。しかし! cryvの根幹を支えているのは、もっと直線的で肉感的なものなのだ。大雨のこの日、くしくもスクリーンプロセスで示された梢越しのまぶしい空のように、そしてそれがオープンカーから見上げたような美しい光だったように、cryvはまっすぐなのである。移動しようが木々が移り行こうが変わらない。「ギター弾くなら、デカイ音のほうがイイじゃん」と言わんばかりに爆音でギャンギャンかき鳴らす進吾さんを見ていると、プロジェクターの人為的な明るさ以上の、希望の光のようなものが見えてくるから不思議である。(山崎雄太)

nhhmbase



メンバー交代からそう時間も経っていないことがその原因となりえたかどうかは定かではないが、数多くの出演者を誇る廃校フェスのなかでもG−2会場nhhmbaseは、本フェス最高人口密度を記録したのではないかと思わせるほどの大入りで、演奏前から蒸し暑く、字義どおり熱気に充ち満ちていたが、ところで、昨今マモルさんのソロプロジェクトの色合いが強まった云々と言われはするものの、「マモルさんらしさ」などというものをとてもではないが把握しきれない追いきれない僕らは、とりあえず奏でられ続ける轟音にこの身を浸して、変拍子に振り落とされないよう注意しながら、信じてついて行くことに決めました。(山崎雄太)

henrytennis
henrytennis

henrytennis

ライブ動画


「お客さん、なるべく立ってもらっていいですか?」という言葉が投げかけられライブがスタートするもベースの音が出ていないというトラブルに見舞われ、演奏が中断した。そしてなぜか中断中に「最近はまっているのはアライグマです」ということを告げられる。ほぼ満員状態となっていたG-2教室では、仕切りなおしの1曲目から緩急のついたドラマチックかつシリアスな曲の連続におのおのがじっと聞き入り、複雑に入り組んだhenrytennisを目撃することになったのである。(小田部明子)


9dw(nine days wonder)
9dw

9dw

ライブ動画


G-2教室の最後の出演者9dw(ナインデイズワンダー)。 9dwの音楽を聴くために集まってきた人の多くは床に座り、始まりを待っていた。会場の雰囲気はというと、音を楽しんでリズムを体でとっているという人はあまり多くなく、一つ一つの音を丁寧に受け止めようと曲に真剣に聴き入っている人が多かったようだ。ライブパフォーマンスは淡々としたものであり、楽曲第一、演奏第一の丁寧な姿勢が【ロックフェス=そのバンドを知らずとも雰囲気で盛り上がれる、楽しめる】ことを期待する一見のお客さんには敷居の高いものだったかもしれない。この毅然としたバンドは廃校フェスだろうがアメリカだろうが決してだれの機嫌もとることなく演奏し続けているのだろうと推察される。(小田部明子)

(写真 / 豊田元洋、インフ、他はDAXから)
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