
1時間目 算数 (先生:市野廣介from Yellow Peril)


田中君と鈴木君と山田君の歩く速さを基に、各々の歩いた距離を求めるという、整数比を用いた極々ありふれた算数の問題を皆で解く、というシチュエーションにおいて、どこからともなく音階を意識した旋律が流れてくる、というシュールな授業。実は道を表している線がギターの弦になっていて、歩いた距離を求めていくことによって平均律に基づく音階が出来上がっていく、という仕掛けだったのだけれども、単純に問題の文章が難解で、計算も意外と難易度が高めだったということもあり、普通に皆真剣に問題を解いているという空気が蔓延。先生の回答が間違っているのでは?との疑惑も浮上し、授業は支離滅裂に幕を閉じたのでした。
2時間目 社会 (先生:原田京子、關伊佐央)



“にせんねんもんだい””曽我部恵一”という二組の体育館出演アーティストを題材に、彼らのバックボーンをあくまで”地理の授業的”に、原産国、原材料といった言葉を用いて行ったポップミュージックの歴史の授業。簡単に概要を書くと、
にせんねんもんだい→ノイズ/インストロック→Sonic Youth→Post Punk
曽我部恵一→渋谷系→はっぴいえんど→Buffalo Springfield→Neil Young
という流れ。

14:20 若松さやこ (ライブ)

スッとした華奢な体からはなかなか想像できない、太く力強い声で若松さやこは、ジャズのスタンダードナンバー「Blackcoffee」を唄い始めた。それにしても彼女の声は、本当に多彩な表情を覗かせる。特にサビに向かって曲の音域が「クッ」と上がると、その太い声は一転してものすごくセクシーな印象を醸し出すのだ。それにギターとボーカルのシンプルな構成だけど、ボサやスウィングを取り入れた緩急のある曲のアレンジで、見る人を飽きさせない工夫も素敵だ。この日は、若松さやこ名義だったが、普段はギターを弾いていた「おおたのぞむ氏(Noz)」と一緒にkocooto(コクート)というユニットで活動中とのこと。それだけに息もぴったりで、ナチュラルな気持ちで楽しめる音楽の時間を提供してくれた。(池田悟)
14:50国語 (授業)


“歌詞”に焦点を当てた盤取りゲーム“百盤一首”。メンバーが独自でアレンジした演奏を聴いて、お客さんが曲を当てるというこの遊び、思いのほか盛り上がりました。關伊佐央が選曲しアレンジした、PJ Harveyや加藤登紀子は、参加したお客さんには全く分からず、非常に残念無念でしたとの事。その他にカバーしたアーティストは、Radiohead、Beck、The Smiths、PJ Harvey、ユニコーン、加藤登紀子、坂本九。Yellow Perilがカバーしたスピッツ「空も飛べるはず(ラジオ体操風)」は、メンバー内で大ウケだったが、お客さんにはあまりウケなかった。
4時間目 音楽 (先生:若松さやこ)


この時間だけは大真面目。ヴォイストレーニングの先生でもある若松さやこが、“60分で変わる発声”をテーマに本格的に授業を行う。この時間が“生徒”の入りのピークで、用意していた50枚の授業用プリントが底をつき、すぐに追加で刷りに行くという非常事態。HARCOさんも参加していたらしい。およそ50〜60人が揃って発声をするその光景は、この日一番のハイライトでした。
ナスくん授業参観中

壁に貼り出される習字

5時間目 理科 (先生:高橋弘毅from Yellow Peril)



Black Boxが自信を持ってお勧めするドライアイス演奏”を、
お客さんに楽しんでもらおうという実験形式の授業。お客さんを4つの班に分けて、実際にドライアイスで音を出してもらいながら、
各自掲げたテーマに沿って最終的に演奏→皆で判定という流れでした。各班のテーマ、演奏内容は・・・
1班:あったか鍋パーティ…鍋にドライアイスを皆で擦りつける、鍋蓋の開け閉めでEQを再現。
2班:森林宇宙…ドライアイス上に空き缶を転がし、コーラスエフェクトを用いて美しいハーモニーを構築。
3班:赤髭…スネアドラムのスナッピーとドライアイスとの接触
4班:昔のアニメのコンピューターの音…ディレイ/サンプラーで繊細な音を繋ぎ合わせビートを構築。
結果、4班の優勝(多分、特に理由は無い)。
19:00 關伊佐央 (ライブ)

直前の時間枠が「理科(授業)」だったため、実験材料を片付け教室の椅子を並べ終わり、關伊佐央のライブが始まった。關伊佐央はこの日の1-2教室のイベントを企画した“BLACK BOX”というグループのリーダー的存在なのだが、この教室の和気藹々としたフレンドリーなカラーとは異なり、危機感のある冷たい感触の音を奏でた。残念だったのが、歌がほかの音に埋没してほとんど聞き取れなかった事。それと、演奏者のうちの一人がお客さんの真後ろを向いてライブをしていたのは何故だったのか?(小田部明子)
19:30 ヒナミケイスケ(ライブ)

都内のライブハウスで活動する彼は、エレキギター1本の弾き語りで、美しく力強い歌声を聞かせてくれました。曲はしっとり、ゆっくりと進むバラード。外は静かに雨が降っていたし、廃校フェスも終わりに近づいて少し疲れた体に、ぴったりとくる歌々でした。また、教室のイスに座って円になったお客さんの中から、楽器やおもちゃによるパーカッションがトントンたんたんと、4種類くらい入り混じって聞こえてきたりもし、ほっと和やかな気持ちになるライブでした。(中井論香)
20:00 Yellow Peril (ライブ)

同じく続いて教室でのライブ。ギターにトイピアノ、タンバリン、他様々なおもちゃやアルミ缶や鍋などの日用品。歌い手の周りにはたくさんの「楽器」が賑やかに配置されていました。空気を飲み込むみたいな独特な歌声、そしてクセのある変拍子のリズムや構成が、ピエロのような楽しげな雰囲気を呼んでいました。ぽつり、ぽつりと少しずついろんな音が混じって、ギターもスタッカートで高いところと低いところを行ったり来たり。日常とはかけ離れた不思議なイベント「廃校フェス」のしめくくりに、同じく不思議なYellow Perilのライブが、同調してもっともっと不思議な気分。(中井論香)
posted by 廃校フェス実行委員会 at 11:00
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